桜子

リプリーの桜子のネタバレレビュー・内容・結末

リプリー(1999年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

太陽がいっぱいのリメイクかなと思ったけど、調べてみたら原作に忠実なのはこちらと言う。
残念ながら原作は読んでいない。
なのでどうしても前作との比較になってしまうが、こちらの方がディッキーを殺害し、彼になりきろうとした動機などが分かりやすかった。

本作の俳優さんの方がリプリーの性格には似合っていたかもしれないとも思う。
アラン・ドロンの容姿の魅力は地味なリプリーよりもむしろディッキー的だ。
(ただドロンにはどこか陰があってディッキーの自由奔放さは出せないかも。だからリプリーなのか)

・・・と思っていたらドロンに負けない美貌のジュード・ロウがディッキー役で出演。
この人、マジで二枚目だ。
なのに他の作品で記憶がないのはなぜだろう・・・?
単に興味がないジャンルで作品を観てなかっただけなのか?

ディッキーは典型的な放蕩息子だけど、魅力的で誰もが惹かれてしまうカリスマ性がある。
本作の方がそれがよく表現されていた。
前作でうっすら感じたリプリーのホモセクシャルな匂いは間違いがなかった。
今回では彼が同性愛者であることをはっきりと表現していて、更にそれが故に激昂し殺害してしまう。
もともと憎しみと愛情が入り交じった複雑な感情をいだいていたのだから。
前作では計画的な感じがしたが、本作では嫌われていると知って怒りにまかせて衝動的に殺害してしまった感じがする。

結末は分かっているけど、こちらの方が演出的にハラハラしてしまった。
桜子

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