恋する乙女の盲目独白日記。
現実が果てしなく続く地平線の先に存在する物語。
最序盤のシーン、実世界での父親松本幸四郎と兄市川染五郎が見送る。
これだけでも現実に根差した映画を作るんだ
という意思表示になる。
自己紹介シーンでのうなづく周囲。
ちょっと笑いを取る人。
怖がらないでと語る人。
どれもがリアル。
友達のいない大学生が辿るルート
映画、本屋、公園で読書。
全てクリア。
だが、これはドキュメンタリー映画ではない。
それを劇映画でやると恐ろしく何も起こらない。
中盤と終盤の独白をやるために、全てが存在している感がある。