みんと

若草の萌えるころのみんとのレビュー・感想・評価

若草の萌えるころ(1968年製作の映画)
4.5
新年のご挨拶が遅くなりました。
みなさま今年もどうぞ宜しくお願いします。

2023年のスタートは『冒険者たち』『オー!』『追想』のロベール・アンリコ監督、ジョアンナ・シムカス主演の詩情溢れる青春映画。


はぁ、もう言葉が無い。シムカスが可愛い。美しい。大サービスのお胸が超綺麗。
もうそれだけで純度も満足度も100%の作品だった。

まだ大人になりきれていない若い女性が経験する、人の生と死の狭間に横たわる様々な出来事を一夜の物語として描き出す。
五月革命直後のパリの騒乱の気配を漂わせながら少女の魂のさすらいと大人の一歩を踏み出す様子をまるで見守るように…

羊のピラデスとの追っかけっこ。チェロ奏者の青年との出会い、ミニカーレース…
わちゃわちゃ、しんみり、郷愁さえ漂うけれど瑞々しくて美しい。

シムカスのファッションもヘアアレンジも素敵。地味めながら品のある雰囲気がやっぱり大好き。

陰影を効かせた夜の街やネオンや街灯と映像も素晴らしかった。室内の調度品の色彩にもワクワク。とりわけ叔母の真っ赤なブランケットは印象的でもあり、効いてた。
更にはチェロ弾きのシモンと裸で部屋を走り回るスローモンションシーンなんかはサイケデリック。

そして極めつけはシムカスのクローズアッブのラストカット。はぁ、息を飲む美しさ。
…からのラストシーンの余韻。
死をかくれんぼになぞらえるかのセンスも好き。


シムカスの若さと美を永遠に閉じ込めたファンには堪らない珠玉の逸品。(だと思う)

贔屓目いっぱいに素敵作品だった。
みんと

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