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沈まぬ太陽のsithmaroのレビュー・感想・評価

沈まぬ太陽(2009年製作の映画)
3.8
上映時間202分…そんなに長い映画だったのか。
いや長い映画だとは思っていたが、入り込みすぎて、体感でそこまで長い作品だとは感じていなかったので。

山崎豊子、この名前を見ると「重い作品なんだろうな」という印象を受ける。
私より上の世代の人たちは、この人の原作や映像化作品に多く触れてきたのだろう。
実際、私が劇場で観た時は、他の観客はご高齢の方か多かったと記憶している。

しかしまぁ、よくこんな作品映像化できたものだとほとほと感心する。
史実をベースとしながらもノンフィクションてはない。
ギュウギュウに詰め込んた感はあるが破綻はしていない。
長い作品を1本の映画にまとめてしまうと、弾かれてしまうシーンのせいで解りにくくなったり、詰め込みすぎて息苦しく感じてしまうことは侭あるが、この作品ではそれを感じなかった。
演出と脚本の妙技と言うべきか。

そして観客に媚びないキャストも最高。
昨今、観客の入りばかりを気にして話題性に走り、作品としての評価を二の次に考えているのでは?と疑いたくなる作品が多い中で、今作品は珠玉と言っていいかもしれない。
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