おそばマニア

東京の暴れん坊のおそばマニアのレビュー・感想・評価

東京の暴れん坊(1960年製作の映画)
4.0
おもしれ〜、おもしろすぎる。障害や不倫、中絶、自殺未遂等々、起こってることはとてもシリアスなんだけれども、深刻ヅラして悩むんじゃなしにとにかくハイテンションで乗り切っていく。こういう単純な勧善懲悪ものはいまはもうリアリティを失ってしまったし、ラストシーンで銀座のビルの屋上から山一証券が見えるのは物語の終わりを暗に示してるようにも感じるわけだけど、小林旭の演じる江戸っ子の身軽さは、そうしたかつてあっていまないといわれるようなものの象徴としてはむしろすごく魅力的なスーパーヒーローに見える。映画のつくり自体もがちゃがちゃしてて、おおらかな気持ちになる。観てこんなにさっぱりした気分になる映画は珍しい。