YohKitajima

スーパーマリオ/魔界帝国の女神のYohKitajimaのレビュー・感想・評価

4.7
マリオ映画の新作公開記念に、久しぶりに再鑑賞。
めちゃクチャ面白い。

都市伝説モノ的なレプティリアン話とSF的な体制側の科学技術による抑圧の話を上手く融合させてて良くできた映画だと思う。
不敬罪を働くと退化させられて自我を失った知能の低い兵士としてこき使われるって設定がやっぱ良いわ。原作ゲームの、クリボーが元々キノコ王国の住人だったってとこに上手く合わせてきてる。楽器の兄ちゃんが退化させられるとこの「我々の王は不滅だ!至る所で我々を見守っている!」みたいなスピーチは熱い。「革命の精神は民衆の中に絶えることなく流れている」みたいな話だと思ったら、後でそういうことかよってなるトンチの利かせ方も笑える。部下2人が使えないからと言って脳改造を施して知能を上げたら、賢くなって反抗されるのも気が利いてる。独裁の為には、出来るだけ知能が低くて反抗しない奴を揃えていくのだということか。

デザインも全体的にカッコいい。ひたすら砂漠の広がる星の一部にポツンと大都市がある感じ設定もいいし。街中にちらほら見えるクッパの投票ポスター(おそらく投票しない奴は退化させられるのだろう)もいい味出してる。街中の車に括り付けられている骸骨も、そもそも何でそんなものがついているんだというのは置いといてかなりかっこいい。

マリオ要素の方も、兄弟2人の配管工設定を積極的に活用していく姿勢は感心させられるし、兄弟の本名も、「マリオブラザーズ」と一括りにされるルイージの気持ちを汲んだようなものになっててて嬉しい配慮。やっぱ映画化されるとなったら、ゲームの方で設定はあるけどそんなに触れられない、みたいなところを積極的に拾われていくと嬉しいよな。ヨッシーの造形も、がっつり恐竜ではありつつもほっぺの周りがちょっと白みがかかってて原作リスペクトを感じる。クッパの最後の恐竜形態はもうちょい見せてほしかったけど。

サントラもどれも良いなー、クラブで”Love is the Drug”とか “Tie your mother down” とか流れてくれるのは楽しいし、オリジナルのクリボーラップみたいやつもノリノリで良い。レプティリアンたちがダンスする時に爬虫類みたいに首震わせてるのも良いね。
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