ぽんぽこ

忍ぶ川のぽんぽこのレビュー・感想・評価

忍ぶ川(1972年製作の映画)
4.0
三浦哲郎、私の中で爪痕を残す作家です。
つい最近観た映画で中学生の頃を思い出していた時に、確か中学生頃の教科書に
三浦哲郎の〝盆土産〟という海老フライの話しがあり、当時は何も三浦哲郎の事を知らなかったので、能天気に晩御飯に海老フライが出る度に、いつもはマヨネーズかタルタルソースだった癖に、ウスターソースで食べてみたり、シャオっが気にいって一人で呟いてみたりしていました。

それから大人になって、三浦哲郎の生い立ちを知り、彼の小説を読むと、ラストが不幸になる物が多く、それは彼の家族の事情が作風に色濃く影響していると思えるのです。

この映画も彼自身の純愛物語。
志乃のお父様が亡くなる時は、鼻がツーンとして涙ぐむし、見た事無い位の豪雪地帯で初夜に、雪国では裸で寝る方が温かいと哲郎が言い
うそ〜んと思いつつも、美しい二人でした。

お姉さんが健気で、ラスト笑顔が見えた時はこっちまで嬉しくなったし、お母様役も上品な方で。


あと、三浦哲郎の訃報を新聞で知った時
平均寿命よりは短かったけど、妙に安堵した覚えがありました。

その答えが今日、わかった気がします。



※若かりし三浦哲郎の写真が小栗旬ばりのシュッとした男前だった。。。
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