tntn

万事快調のtntnのレビュー・感想・評価

万事快調(1972年製作の映画)
3.8
果てしない横移動で描かれるスーパーマーケットのカタストロフが、最近見た映画の中で一番ブチ上がったので満足。マジで凄かった。
前半の、巨大な工場セットを丹念に見せるシーンは、ゴダールの誇らしげな顔が見えて良い。
五月革命、カンヌ映画祭粉砕、ジガヴェルトフ集団の思想的背景などは勉強しないとよくわからないけども、「こんな状況で娯楽映画撮ってていいのだろうか」という意識は強く感じ、それはジガヴェルトフ後の映画にも現れている問題意識なのではないのかと考えたりもした。
「ゴダールを貧弱な音で見てはいけない」と大学の教授が語っていたが、確かに複数の音声要素を併置したり重ねたりする実験性は強くて、ミキシングが大事な映画だと思った。
tntn

tntn