KazuAnn

終着駅のKazuAnnのレビュー・感想・評価

終着駅(1953年製作の映画)
3.0
1953年の伊米合作映画。監督が「ひまわり」のヴィットリオ・デ・シーカ、主演が名優モンゴメリー・クリフトで期待したのだが、あまり面白くなかった。まあ、米国人妻演ずるジェニファー・ジョーンズに自分は魅力を少しも感じないことが主因かもしれない。

警察署長の二人に対する訴追書を破り捨てる、言わば大岡捌きはイキであったし、ジェニファーの甥役のリチャード・ベイマーが叔母思いの突っ張った行動を見せて微笑ましく思った。彼が後、1961年公開ウエストサイドストーリーのトニー演ずるのかと感慨。ただ、後は二人のぐちぐちとした葛藤だけで、意外にも「ひまわり」の様な悲しい別れの盛り上がりにも欠ける不思議な映画であった。

体調崩した妊婦とその夫とのエピソードがあったが、駅での様々な人達の描写に監督は関心があった?雑踏の中のイタリア語が字幕でもう少し拾ってくれていたら違う印象になった?何故、デシーカ監督及び脚本家チェーザレ・サバティーニはこの痴話喧嘩の様なストーリーにしたのだろうか自分には謎が残った。
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