KnightsofOdessa

終着駅のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

終着駅(1953年製作の映画)
2.0
[] 40点

超地味なキャストが逆に生々しかった傑作『逢びき』に比肩する作品を作るべく、デヴィッド・O・セルズニックがデ・シーカをアメリカに招いた撮った一作。どちらもカンヌ映画祭のコンペに選出されている。本作品の主人公は姉がいるイタリアに旅行でやって来た女性である。夫と娘がアメリカにいるが、イタリアで出会った英語教師の青年と恋に落ち、これはアカンと帰ろうとするが、うーんやっぱ帰れないを延々と繰り返す。無駄な回想シーン挿入がないのは評価したいところだが、その代わりに説明くさい台詞がいっぱい入るので台無し。それくらいなら回想でいいよとなってしまう。イタリア→パリの列車でパスポート取られるのが新鮮だった。勿体ぶって退屈な本作品の存在は皮肉にも『逢びき』の素晴らしさを引き立ててしまっているように思える。
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