サイクロプス

終着駅のサイクロプスのレビュー・感想・評価

終着駅(1953年製作の映画)
3.5
まさに「古典」(正統的クラシカルな)なメロドラマ
ひとつの場所(駅)、同じ日の夜で物語が完結するのはギリシア演劇風

みちならぬ恋といってもヒロインは家庭を捨てるつもりは微塵もなく、現代の感覚なら「ひと夏の火遊び」に過ぎない
既婚者同士の恋愛を描いた、同時代の名作『逢びき』に比べると、シリアスさに欠けるように思う

主役のジェニファージョーンズは、30才過ぎて油が乗ってきた頃
濃い顔だけどやっぱり美人

衣装とか佇まいが素敵
なんと、クリスチャンディオールのデザインだそうな
設定どおりの「アメリカの平凡な主婦」が、あんな高級毛皮コートを纏えるとは思えないけど笑