パン

蟹工船のパンのレビュー・感想・評価

蟹工船(2009年製作の映画)
2.6
社会主義者である小林多喜二の名作、蟹工船を映画化した作品。
小林多喜二の人生は壮絶で特高警察によって連日拷問され続け虐殺に等しい方法で殺害された。
自分は遺体の写真を見たことあるが目も当てられないくらい酷かった。
本当に戦前、戦時中の左翼は活動自体が命がけだから凄いよなあ。
本人の生き様がこの本の価値を余計に底上げしているように思う。

まあ極右でも極左でも極端に突き抜けたイデオロギーは最終的に暴力しか生み出さないよね。

自分は原作読んだことあるし素晴らしい本だというのは知ってるが、この2009年版映画は完全に失敗作。
とにかく淡々としてて悪い意味でやる気がない感じの映画だった。
映画というより質の悪い学生レベルの舞台を鑑賞してる気分になる。

松田龍平、西島秀俊、高良健吾、新井浩文…それぞれ良い役者だし原作も良いのに何でこんな酷い出来になったんだろう。
自分はまだ鑑賞出来てないが1953年版の蟹工船映画もあってそっちは中々の映画らしい。今度探してみようかな。
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