スポック

メランコリアのスポックのレビュー・感想・評価

メランコリア(2011年製作の映画)
4.0
『メランコリー(抗うつ)は、「苦痛にみちた深い不機嫌さ・外界にたいする関心の放棄、愛する能力の喪失、あらゆる行動の制止と、自責や自嘲の形をとる自我感情の低下--妄想的に処罰を期待するほどになる--を特色としている。」[11]メランコリーの場合、愛するものを失った悲しみは悲哀と共通するが、「愛するもの」が具体的なものではなく観念的なものであること、対象を失った愛は自己愛に退行し、失った対象と自我との同一化が進むこと、この過程で愛は憎しみに変わり、失った対象およびこれと同一化された自我に対する憎しみが高まり自責や自嘲が起こることが異なるとされ[11]、フロイトはここに自殺の原因をも見ている。』
抗うつ者がもう何処にも逃げられなくて、未来への心配もしなくて良くなった究極の絶滅の時点で、その掴みどころの無い未来への日々の不安は解消されてしまう。