きゅうげん

13日の金曜日・完結編のきゅうげんのレビュー・感想・評価

13日の金曜日・完結編(1984年製作の映画)
3.8
クリスタル・レイクのファイナル・チャプター!

それまでの三部作が未だ1970年代的なインディーズ感を残していたのに対して、完結編に至るといよいよエイティーズ・カルチャーも最盛期に。
一世を風靡した天才子役コリー・フェルドマンや、信頼と実績のクリスピン・グローヴァーなども登場し、トム・サヴィーニの特殊効果も脂がノリノリです!

“シリーズあるある”な典型的若者グループは、その関係性の機微により悲喜交々な奥行きが生まれており、それが後々の殺され方にドラマ性をもたらしています。
また、当時ブームのエアロビクスの性的消費や霊安室でのインモラルな逢瀬、子供の盗み見にソフトコア無声映画など一捻りある描写もあり、物語の機動力である“セックス”が多種多様に描かれています。
4作目ともなれば練度も工夫も進化する、シリーズの成熟を窺わせます。

火事場の馬鹿力でジェイソンを成敗した子供が、極限環境下の精神異常から二代目に……?展開は、あまりにも突貫工事すぎますが、まぁこの落とし方はジャンル映画の常ではありますね。
もちろんドル箱シリーズですから、終わる終わる詐欺になるわけですが。