このレビューはネタバレを含みます
“Don't Come Knocking"
正にこんな生き方をしてきた主人公ハワード。
「あなたは今度は私の人生の中に隠れたいだけよ」
傷口に染みる台詞。
「外の世界は嫌いだ」
その気持ち分からなくないな。
感想を書こうにも思いが定まらない。
それ程いつくもの思いが交じった
ふんわりと曖昧な作品✧
強烈なものはないのに観終わってみると
ちょっぴり心が軽くなるような
ちょっぴり生きる力をもらえるような感じ。
自分自身が理解不能なハワードは
そんな混乱を抱えたまま
撮影現場から逃げ出し旅に出た。
そこに明確な目的はなく
ただ馬に乗って逃げ出したのだ。
“人間は複雑な生き物で理由のない行動もある"
理由がないと言うよりは
それをする理由を自分自身で理解出来ていない。
そんなハワードの行動に周りは困惑し
怒りさえこみあげるのですが
歪な形であれ様々な感情を乗せて
彼らは家族として現実の一歩を踏み出した。
この旅で決してとり戻せない時間の喪失感と
現実を生きていく力を得た主人公は
これからどう生きていくのだろうか。
それぞれの心に吹きつける
孤独という隙間風はいつか止むのでしょうか。
ラストは3人が車内で唄うハワードソングに
ちょっぴり肌寒いけどなんだか優しい
小春日和のような小さな希望を感じました♡
久々に「パリ、テキサス」観てみようかな♬