ロバート・レッドフォード監督代表作。
タイトルは地味で大人しめだが、作品賞・監督賞のオスカーを同時受賞した本格派。
非常にハイレベルで、シリアスにして、不変的な人間ドラマの大傑作。
どうしようもない傷を負った家族を中心に捉えつつ、ドナルド・サザーランド、メリー・タイラー・ムーア、ティモシー・ハットン。による父母弟と言った3人でなんとか均衡を保とうとするギリギリ成立させている様を、絶妙なバランス感覚で捉えている力量の高さにより、画面に吸引力を持続させている。
こういったことはこの映画だけではなく、もちろんいろんなコミュニティーで垣間見えるわけだが、最小限の登場人物で、発生するイベントも割とこじんまりしているものの、それでもなお当事者からしたら大変な騒ぎとなることがわかる。
その根拠として、非常に細部まで作り込まれ、丁寧に積み上げられたロジックが痛々しく響き、忘れがたいものにさせる。
まさにタイトルの通りの映画だが、その常人離れした手腕の高さは普通ではない、深いい映画。
アカデミー作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞。