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グリーンマイルのYYamadaのレビュー・感想・評価

グリーンマイル(1999年製作の映画)
4.1
【ヒューマンドラマのススメ】
 ~映画を通じて人生を学ぶ

◆作品名:
グリーンマイル (1999)
◆主人公のポジション
コールドマウンテン刑務所/看守主任
◆該当する人間感情
 驚嘆、悲痛、畏敬

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・大恐慌時代の1935年、ポールは刑務所の看守主任を務めていた。グリーンマイルと呼ばれる通路を通って電気椅子に向かう受刑者たちに安らかな死を迎えさせてやることが、彼らの仕事だった。
・ある年、この刑務所に身長2メートルを越す黒人の大男、コーフィが送られてくる。双子の少女を殺害した罪で死刑囚となった男だ。ところがこの男は、ある日不思議な力でポールが患っていた病気を治してしまう…。

〈見処〉
①僕達は、世界で一番美しい魂を
 握りつぶそうとしていた――
・『グリーンマイル』は、1999年に製作された、ファンタジー・ドラマ映画。
・本作は、スティーヴン・キングが1996年に発表した、1930年代の大恐慌時代の死刑囚が収容されている刑務所を舞台とする同名ファンタジー小説を原作としている。
・監督・脚本を務めるフランク・ダラボンは、『ショーシャンクの空に』(1994)に続き、キング原作小説の映像化にメガホンを取っている。ダラボンはスティーブン・キングの小説をわずか8週間で映画の脚本へと落とし込んだと言われている。
・主人公の心優しき看守主任ポールを演じるのは、90年代に『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ/一期一会』と2度のアカデミー主演男優賞に輝き、彼のキャリア絶頂期にあったトム・ハンクス。
・共演は、不思議な力を持つ囚人ジョン・コーフィ役に『アルマゲドン』のマイケル・クラーク・ダンカン、刑務所所長役に『L.A.コンフィデンシャル』のジェームズ・クロムウェル、副主任役は『ハート・ロッカー』のデヴィッド・モース、極悪非道の囚人役に『月に囚われた男』のサム・ロックウェルが、それぞれ務めている。
・本作は、2000年のアカデミー賞において、音響・脚本・作品賞・助演男優賞(マイケル・クラーク・ダンカン)がノミネートされた。

②結び…本作の見処は?
◎: 死刑を執行する側の心情を正面から描き、同じ製作陣の『ショーシャンクの空に』よりも、生と死の尊厳を考えさせる点は、本作のテーマは遥かに重い。本作の看守副主任役のデビット・モースが出演する『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の対極にある作品。
◎: 3時間を超える長尺作品。回想映画であるが、回想なのよる途切れもなく、小さなイベントを丁寧に紡いだ好演出にて、飽きることなく鑑賞出来る。
○: 正悪のブレ幅が大きいサム・ロックウェルにおいても、本作の囚人役が正真正銘のNo.1クズ配役。
○: 20年前の作品であるが、ハツカネズミの「Mr.ジングルス」は実写とCGの見分けが出来ないほど「不気味の谷」がなく違和感なし。
▲: ちょっとファンタジー要素が過ぎるかな…。

③本作から得られる「人生の学び」
万人には、それぞれ生きる意味や、免罪あることを忘れてはいけない。
・「彼は罪を償った。もう誰にも借りはないんだ。二度と彼に手を触れるな!」
・「死は必ずやってくる。それに例外はない。だが、神よ。時に私のグリーンマイルは、あまりにも長く感じられるのです」
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