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戦火の馬のmoviemanのレビュー・感想・評価

戦火の馬(2011年製作の映画)
3.8
 戦争の中、さまざまな人たちと出会い、別れを経験した一頭の馬の物語り。


 今までの戦争映画とは違い、人ではなく、馬に焦点を当てて描いたストーリーです。今回は、一頭の馬と少年の絆がメインとなっていました。
 ですが、この映画に出てくる馬たち、それぞれには人と同じようにストーリーがあるんだな、と感じました。人と同じように膨大な数の馬が戦地へと戦いに行きます。なので、始めに一頭と書きましたが、全ての馬の物語りでもありますね。

 始めは、言う事を聞かない暴れ馬でしたが、皆が諦める中、少年はただ1人諦めずに馬を調教しようと試みます。そのうち、少年と馬には、確固たる絆が芽生えていました。少年が話しかけると、まるでその言葉がわかっているかのように、馬が反応するんですよ。そしてまた、馬の行動1つで、少年も馬の気持ちを感じとっていましたね。ストーリー終盤の2人が再開するシーンでは、本当に感動しました。大変な経験をした中でも、決して少年のことを忘れてはいなかった。

 個人的に1番印象に残ったのはあのシーンですね。少しネタバレになってしまうのですが...
 馬がワイヤーに引っかかって、身動きが取れなくなってしまうところです。左右数メートルにそれぞれ人びとがいるのですが、お互いに敵同士。中央の馬を助けに行こうとすれば、射殺される危険がある中で、勇敢なふたりの兵士が助けに行くんですよ。
 あのシーンは、感動的でした。それと同時に悲しい気持ちにもなりました。お互いに協力して馬を助け、笑い話しなどもしていたのに、数時間後には敵同士。銃で撃ち合うことになります。あそこは、感動したけど、本当イヤな気持ちにさせられました。

 TSUTAYAで借りて観たのですが、観終わった後、これ撮影大変だっただろうなって思ってたんですよ。どうやって撮影したのかなって。でも安心しました。特典で、撮影シーンなども紹介してくれていたので、レンタルされた方は、是非そちらも観ると良いですよ。
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