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甘い罠のayのレビュー・感想・評価

甘い罠(2000年製作の映画)
3.5
家族の秘密をめぐるストーリー。通俗ミステリーとメロドラマがくみあわさったような、2時間TVドラマのテイストに似た良き軽み。
すべてのシーンが極上のフランス絵画みたいなレナート・ベルタの撮影だけで、もうずっとみてられる。くぐもって物柔らかで絶妙な色あい、カメラ自体の優美な動き。少しの陰りと憂いがあって、ぴんとはりつめた空気の、特別な映像になっている。

同じくシャブロル監督作で、行き過ぎた善意と噂から話が転がってく「沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇」と一緒にみたから、どちらも主演のイザベル・ユペールが、目線含めた表情と声の出しかたちょっとした動作なんかでまったく違った人格を演じ分けるその凄さも伝わった。
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