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異人たちとの夏のギャスのレビュー・感想・評価

異人たちとの夏(1988年製作の映画)
3.4
愛と生きる力について。
リアルと幻想のちょうど間のような世界は、少し「秘密の森のその向こう」を思い出させて切ない。

ネタバレ
愛(支配と独占)を求め命を吸い取る愛と、生きる力を与える親の愛。仕事仲間の永島敏行は愛と命の塊だ。
ただ、取り憑かれて霊と交信できるようになった原田(風間)にとって、亡くなった両親は単に幽霊なのではなく、こうあってほしい、もしくはこうありたかったという理想の親を作り上げていたのかもしれないと思えた。途中で奪われた愛、今の自分を肯定してくれる愛を得るため。それは生きる力でもある。

余談だが、彼の仕事の馬鹿馬鹿しさを頭の弱いアイドルとマネージャーに表現させてるのはやはり時代だなと少し残念。
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