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薔薇は何故紅い/薔薇はなぜ紅いのmhのレビュー・感想・評価

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「風と共に去りぬ」よりも前に、南北戦争の南軍視点をやってのけた戦争映画。
南軍側の富農だけど、奴隷たちとの関係が良好という特殊な条件で、南北戦争以前の平和な世界をノスタルジックに描いている。
それが戦争によってやぶられる。
恋愛に興味津々なのに、迫られると逃げ出してしまう自意識過剰なヒロインのキャラ造形が素晴らしかった。
奴隷制度を悪く描かないのはもちろん、話の分かる連中としての奴隷といういままでみたことないバランスを実現している。
北軍の略奪行為はとりあげるけど、だからといって南軍が正しいというつもりもないという、見てる側が戸惑うようなスタンスになっていた。
ただ、反戦というテーマはしっかり伝わってくる。
なんとなく死んだのがわかった!で探しに行くとほんとに死んでるプロットが、まさかの伏線になってる(呼ばれた気がして探しに行くと会える)のもよかった。
いろんな戦争映画を見てるので、変わり種として楽しめたけど、これ一本だと辛いかもしれないね。
世界的に埋もれているようで、IMDBにも感想は少なかった。
面白かった。
mh

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