森村バイヲ

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツらの森村バイヲのレビュー・感想・評価

5.0
ギャグを成立させるには、「なんでこの現象が笑えるのか」という批評性が必要になる。そしてこの映画はホラー映画における不条理さや恐怖がユーモアに接近している場面を取り押さえ、現場を批評することによって恐怖現象をギャグへと転用することに成功している。
しかしこの作品でのそれはホラーを別側面から捉え直す行為であり、時折見られるホラーを茶化すような、ホラーを別のモにしてしまうような作品では無い。この作品はホラーだからこそ笑えるのであり、ホラーの持つ怖さ、失笑してしまうチープさ、スプラッタと自然の美しさを包括的に愛する、純粋なホラー愛溢れる作品である。
森村バイヲ

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