ワンコ

MEMORIESのワンコのレビュー・感想・評価

MEMORIES(1995年製作の映画)
5.0
【盛りだくさんムービー】

「MEMORIES 」はペーソスとユーモア、アイロニーをたっぷり盛り込んだ3つのオムニバスの物語から構成されたアニメ映画だ。
ただ、作画だけじゃなく、音楽にもかなりのこだわりがある。

「彼女の想いで(Magnetic Rose)」では、チェコフィルが映画に合わせて実際に演奏した音楽が使われていて、歌唱はプラハの合唱団。
チェコフィルは言わずと知れたヨーロッパ有数の、つまり世界有数の交響楽団で、当時の共産圏では並ぶものがいないオーケストラだった。
画面転換など大迫力の演奏と映像を堪能できると同時に、もう一つ知って欲しいのは、作品の薔薇のイメージは、クリストフ・ガンズ実写の「美女と野獣」の薔薇の城にインスパイアを与えたとされていることだ。
因みに、音楽は菅野よう子さん。
ペーソスな中にアイロニーも感じる作品だと思う。


僕はずっと笑ってみてたけれど、他の人はどう感じたのだろうか。
「最臭兵器(Stink Bomb)」は星新一的で目が離せない面白さだ。
ユーモアとアイロニーがたっぷりて、結末も星新一的😁だ。
音楽は三宅純さん。


「大砲の街(Cannon Fodder)」は、先軍政治を掲げる北朝鮮って、こんな感じ?と、拉致被害者の家族がいらっしゃるので、あまり不謹慎なことは言えないが、かなり笑ってしまう。
一生懸命準備する人と発射ボタンを押す人。
役割分担。
押す人は、金正恩かしらとか考える。
北朝鮮なんて言ったが、軍国主義の日本だって、本土決戦で女性が竹槍を持って戦おうとしてたんだから、こういう国家主義的な情報統制って本当に怖いなと思う。
音楽は寺井昌輝さんととエレクトロミュージックの長嶌寛幸さん。

そして、エンディングの音楽は、電グルの石野卓球さん。ノリノリ。
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