のんchan

カンザス・シティののんchanのレビュー・感想・評価

カンザス・シティ(1996年製作の映画)
3.9
久しぶりのロバート・アルトマン、鑑賞12本目。

アルトマンが生まれ故郷カンザスシティを舞台に、楽しんで作った感じが伝わってきた。
ストーリー云々と言うより、ヒントを散りばめたから楽しんでくれ!と言ってるような感じすら。

そこにはカンザスシティジャズが流れまくっている🎵
1920〜30年代に発展したスタイルのジャズで、ジャズクラブのシーンが良く出てきてセッションしている。ミュージシャン役は現役の本物たち。身体がノリノリになる感じ。
大好きなチャーリー・パーカーが14歳の時で、あ〜、そこで育ったんだなという乙な作り。


1934年の大恐慌下、腐敗選挙絡みの誘拐騒動の2日間を描いたクライムヒューマン。 

投票日の前日、ルーズベルト大統領の顧問ヘンリー(マイケル・マーフィー)の妻キャロリン(ミランダ・リチャードソン)がブロンディ(ジェニファー・ジェイソン・リー)に誘拐される。
ブロンディは愛する夫ジョニーが黒人ギャング一味から窃盗して、ボス(ハリー・ベラフォンテ)に捉えられていたのを救い出すためなのだが...

キャストが良い!
蓮っ葉役をやらせたら右に出る者はいないくらいのジェニファー・ジェイソン・リー。
口をひん曲げて悪態吐きながらも夫に一途。身勝手だけど弱い立場の黒人少女に優しくしたり。

ミランダ・リチャードソンの有閑マダム役もジェニファーと相反して上品で思考の基から違うと言わんばかりだが、アヘンチンキの常習者で、視線が定まらず何を考えているか分からない。

ハリー・ベラフォンテはやはり声がイイ。ギャングのボス感溢れてる。ラストの札勘定のシーンまでバッチリ。

ちょっとコーエン兄弟作品っぽい感じがしたのは、スティーヴ・ブシェミが出てたからかな?

1930年代のファッションも素敵だった。ローウエストのストンとしたワンピースとか良いんだな〜


✳︎leylaちゃん、ありがとう!
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