茸のうち

L.A.コンフィデンシャルの茸のうちのネタバレレビュー・内容・結末

L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

サスペンス最高峰と名高いのでいつか見なきゃと思ってずっと後回しにしていた作品。アマプラ版だとパッケージのところケヴィン・スペイシーだから彼が主人公だと思ってたら全然違った。

脚本は多くの登場人物、事件と複雑化する殺人動機それぞれを絡めあわせて一つの真実に終着させるのはお見事だった。バド、エド、ジャックの3人の刑事がそれぞれまったく違う切り口で独自捜査してたのに真実にだんだんと近づいていくところが面白い。ジャックの遺言のロロ・トマシが二度も効果的に働くのもよく考えられてたと思う。

事件の脚本自体が良いのはもちろんだけど、正義がどこにあるかっていうのを観客に問いかけるような作りになっているのが個人的にはかなり好きでした。自白を取るために暴力を振るう刑事、更生の望みがない犯罪者を撃ち殺す刑事、犯罪者を逮捕させるために嘘の証言をする被害者。
誰よりも清廉潔白な正義に固執していたエドがダドリーを撃ち殺して証拠隠滅を条件に出世を取るっていうのはかなりひねりが効いていた。

ただバドの拷問がよくも悪くも効果的すぎるのと、せっかく中盤まで地道に証拠集めと捜査してたのに終盤結局銃撃戦で脳筋解決するのだけあんま好みじゃなかったかなぁ。
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