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L.A.コンフィデンシャルのEDDIEのレビュー・感想・評価

L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)
4.1
華の都ロサンゼルス…誰もが憧れ、ムービースターになれるかも、そんな夢を抱く煌びやかな街で繰り広げられる猟奇的な惨殺事件。
“ロロ・トマシ”の正体とは。
ケヴィン・スペイシー&ラッセル・クロウ&ガイ・ピアースの3人が中心に展開する傑作クライムサスペンス。

〈感想〉
1990年に発刊されたジェイムズ・エルロイの『L.A.四部作』の第3部を映画化した本作。
今更ながら初鑑賞。

3人の性格の異なる刑事を中心に展開される映画で、それぞれの個性が異なるからこそ面白さが加速的に倍増する構成になっているのが良い。
なんといっても『アオラレ』に匹敵するぐらい大暴れするラッセル・クロウがたまらないです。
冷静沈着で優等生なガイ・ピアースや何か裏で企んでそうなケヴィン・スペイシーと大きく対を成すキャラクター造形に、一気に引き込まれます。

大きく物語が動くのが、カフェで元刑事を含む6人が惨殺された「ナイトアウルの虐殺」事件が起きてから。
あまりにも無残な光景に唖然とさせられますが、そこから執拗に迫られて取り調べを行う刑事たち、そして事件の犯人に仕立て上げられる黒人たちという構造。
しかし、事件には何か裏がある…本当の犯人は?黒幕は?という話ですね。

まぁ一定数の映画を鑑賞しているような方であれば、とある登場人物の初登場シーンぐらいで「こいつ怪しいな、絶対犯人やろ」って勘づくと思うんですけど、それでもこの映画が面白さを喪失しないのは主要3人の俳優の演技と真犯人解明まで丁寧に紡ぎ上げていくストーリー自体の面白さにあります。

余談ですが、パメラ・アンダーソンとトミー・リーをモデルにしたドラマ『パム&トミー』で、パメラが本作のオーディションを受けた話が出てきます。
残念ながらキム・ベイシンガーに役を奪われたと語るシーンがあるのですが、もしパメラが本作に出演していたら彼女の今後も大きく変わっていたのでしょうか。

ラッセル・クロウの本格的なハリウッド初出演作で、同じくガイ・ピアースも本作をきっかけにブレイク。
出演俳優たちの人生を大きく変えた一本とも言えるので、何だかハリウッドにおいても無視できない重要さを帯びている気がします。

〈キャスト〉
ジャック・ヴィンセンス(ケヴィン・スペイシー)
バド・ホワイト(ラッセル・クロウ)
エド・エクスリー(ガイ・ピアース)
ダドリー・スミス(ジェームズ・クロムウェル)
リン・ブラッケン(キム・ベイシンガー)
シド・ハッジェンス(ダニー・デヴィート)
ディック・ステンズランド(グレアム・ベッケル)
ピアース・モアハウス・パチェット(デヴィッド・ストラザーン)
エリス・ローウ地方検事(ロン・リフキン)

※2022年自宅鑑賞187本目
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