Lila

L.A.コンフィデンシャルのLilaのレビュー・感想・評価

L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)
4.4
キャラ立ってる映画観たくなって、久しぶりに観直しました。映画としての完成度がめちゃくちゃ好みです。オープニングからの、ラッセル・クロウ演じるバドのアップから始まるあの感じ。表情1発で伝える力が凄過ぎます。

当時のLAの治安の悪さをレトロに仕上げてます。時代描写において、やり過ぎてない色彩と雰囲気が好きです。まったり流れる音楽と綺麗に紡ぎあげる脚本。原作を知らなかったので、当時一回見て、解説読んで、もう一回見ないと全部掴めなかったのですが、今回も集中力との闘いでしたw

それぞれの信念や形で一旗あげたい男達の物語。キャストがハマり役過ぎて、完成度を爆上げしてます。

周りの脇役も安心感ある腕のあるおじさま達。90年代に見慣れた顔ぶれです(またか!って思っちゃうほどのレギュラー陣)特にゴシップ記者にダニー・デヴィートとか絶妙です。

ラッセル・クロウの熱血暴力と哀愁を持ち合わせる存在感は見ものです。本気で殺しかねないと信じさせてくれます。

ケビン・スペイシーはケビンワールド純度100%!汚職に躊躇なし。ロロトマシ、カイザーソゼ、さすがです。

リン役のキム・ベイシンガーの存在感がちょうどいい塩梅。

最初の登場シーンの表情から、ロロトマシを聞いた時のガイピアースの表情、素晴らし過ぎて気持ちいい。前半から何度もジェームズ・クロムウェル演じるダドリーと対面で会話していたシーンの伏線回収が凄い。その前半からの積み上げやエリートさを含めて、ガイ・ピアースが1番役をモノにしてる気がしました。見た目のフィット具合も完璧です。

凄い盛り上がるわけではないのに、ストーリーとキャラクターの濃度で一生懸命追える完成度。タイタニックと対抗していたなんて、90年代の象徴ですね。
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