ショウコ

ボクシング・ヘレナのショウコのレビュー・感想・評価

ボクシング・ヘレナ(1993年製作の映画)
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「ミザリー」は監禁される側の恐怖に視点を置いてましたがコチラは監禁しちゃう側。感情移入の難易度は高いですけどかなり真面目に描いてると思います。女性監督なのに「99%DT」の気持ち理解し過ぎでしょ。いや知らんけど…

箱に閉じ込めるわけではないのでジャケ詐欺の部類になってしまいますが、監禁される女性の両腕両脚がDT(外科医)の手に掛かって切断されます。特殊効果ってほどのもんではなく車椅子の上でヒザ曲げて手をしまってるだけ。でも見た目はショッキング😨

何故彼がそんな事をしたのかって理由が大変興味深い。「ビッチな母親から愛情を貰えなかったから似たビッチ女に魅せられ振り向かせるべく実行した」という事になるんですが…前半でめちゃめちゃ丁寧に説明してくれるので思わず納得させられてしまいます🤔単なる「クソ女が酷いメにあってスッキリエンタメ」の域は完全に超えてると思う

手脚の無い状態で世話して貰えなければ生きられない体になっても頑なにDTを拒み続けるビッチの精神力も強靭ですけど、彼女と寝ようとして2秒で果てた過去を嘲笑され罵られながらなお愛し続けようとする主人公のメンタルも凄い

監禁ホラーではなく、愛とは何なのかを問いかける極限変態恋愛バトルとして観るのが正しい作品です💮




…と書いてはみましたが演出はガタガタで、安っぽいフェードアウト連発と選曲のお陰でルックはかなり陳腐。エロシーンが超しつこくてダルいし(ただしめっちゃエロい)スローの使い方もおかしいので濡れ場を見せたいだけの馬鹿映画みたいになってます

何よりラスト10分よ。全てを台無しにしちゃう一番ダメなやつじゃん❌まぁ…作る側にしたらこれぐらいしか道は無かったのかな…
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