seapony3000

海へ See Youのseapony3000のレビュー・感想・評価

海へ See You(1988年製作の映画)
4.0
「栄光への5000キロ」「陽は沈み陽は昇る」の次はパリ=ダカ。前2作の洒落たニュアンスをぶち破る、パリダカだろうが関係ない倉本聰のがっつり自分と健さんに寄せた人間ドラマ。健さんと池部良と小林稔侍の3人が寄るだけでなにをみているのかよくわからなくなる。レコ大と紅白ぶっちぎって男を追って無断でトラックの荷台に乗り込んできたズンコ、若いマタドールと新婚なのに健さんに会いたくてなぜかラリーに参加しているファムファタルのいしだあゆみ。男たちは砂と埃まみれだけど女たちはいつでも綺麗なのがまた非現実感。倉本聰だからコミュニケーションは常にコーヒー。健さんもズンコも北海道の炭鉱町出身の設定。悲別出身の布施博もチームのメンバー。三菱チームのスポンサーはSURF BREAKっていうドリンク。飲んでみたい。ズンコのマネージャー役の角替和枝が良い。レポーター役は中丸さん。冒頭に北欧の雪の職場でサハラ行きを決めた健さんが、気の合う同僚に「車の葬式に行ってくる」って言うシーンがあるのだが「栄光への5000キロ」の倉庫にずらっとならんだ廃車のラストシーンを思い出して、まだ映画はじまったばかりだけど勝手にジーンとなってしまった。
seapony3000

seapony3000