いも

マイマイ新子と千年の魔法のいものネタバレレビュー・内容・結末

マイマイ新子と千年の魔法(2009年製作の映画)
1.3

このレビューはネタバレを含みます

…何を描きたいのか目的がはっきりしない作品だった。
この世界のもっとたくさんの片隅に、がとても良かったから見たけどガッカリ。

着眼点は悪くない、掠ってる、惜しいかんじ。
1000年前と時間が重なるのは、とても良い着眼点。
でもそれが渡来鍛治の人達なのはまあ仕方ないとしよう。支配者目線であるってこと。
姫が使用人としてつかえる子供に遊ぼうと言うのがとても浅はかで虚しい…。
なぜその子供が遊べないか。働かないといけないか。
なぜ自分が綺麗な着物を着て使用人をはべらせる事が出来ているか考えろよ…。
社会構造への問題解消を無視して「遊ぼう」を強行するのが、かなり無理。
いっとき人形であやしても、その後食べるご飯は?
病魔を鬼と捉える視点も、ちょっとキツイんだよな。それを成敗しようとする人形も…。

父親自殺で大人の汚さを見せたかと思ったらヤクザが良い人扱いだったり、何がしたいんだ…?

川が直角に曲がってる。それはかなり良い問題提起だと序盤ワクテカしたら、何も無かった…掠ってたのに…単なる導入でしかないのかよ…。
当時は昭和だけど、現代の肯定しか無かった。なぜ川を変形させてしまったのか、それによって何が起こるかとか度外視だった。
途中でダム作るけど、それも無邪気に。その視点も辛い。あれ、元は古い川だったと祖父が言ってた。ダムは生態系変わっちゃうからな…川の命を消す事になる。
子供の遊び程度ならいいんだけど、発想の原因は治水の名目でダムを作る大人のせいだし。

千と千尋で「ハクは川の神。川が埋め立てられて名前を無くした」描写があったが、川を人間都合で変形させるのはそういう事。本当は笑えない、深刻な事なのだ。

緑のなんたら君、見えない友人。これも惜しかった…こっちを掘り下げればよかったのに。

まあ少し昔の作品だからこんなもんか。
いも

いも