健一

アルカトラズからの脱出の健一のレビュー・感想・評価

アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)
3.5
BSで放送していたので録画して深夜に鑑賞。

脱出不可能と言われたサンフランシスコ湾に浮かぶアルカトラズ刑務所。
そこから脱獄したフランク・モリスの実話を元に男達の決死の脱出劇を描いたサスペンス大作。

イーストウッドがワーナーブラザース以外の作品に出演している ある意味貴重な作品。
冒頭に『本作は実話です。』みたいなテロップが出ない程 アメリカでは有名な話。
「ザ・ロック」「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」等。のちの刑務所を舞台にしたアクション、ヒューマンドラマに多大な影響を与えている作品なのでは。

今回のイーストウッドは出演のみで監督はしていない為『女性にモテモテ男演出』は無し。
まぁ刑務所に入れられているのだから当然なのですが。
師と仰ぐ本作の監督ドン・シーゲルに
『お前のモテモテ男演出はやり過ぎだ! 吐き気がする!いい加減にしろ!💢』と怒られて 刑務所に入れられたのでは? と錯覚してしまう(笑)。
そんな『スケベ男』を封印されたイーストウッドが実在の人物フランク・モリスを演じ 収監から脱獄までを飄々(ひょうひょう)と演じている。良い意味でイーストウッドらしい作品だ。

全体的に派手な演出はない作品だが イーストウッドを囲む個性的な囚人達がいい味出していて 飽きることがない。
脱獄を着々と行動に移していく様もハラハラさせてくれる。
しかし クライマックスの脱獄シーンは『えっ?終わり?成功?』。
結構 簡単だったじゃん。
脱獄した奴らが凄いんじゃなくて看守達がアホなだけなのでは?
なんか ちょっと頑張れば誰でも脱獄できそうな感じだった。
とは言え 実話 だから実際もこんな感じだったのでしょう。しょうがないね。
変に脚色して事実を曲げても後で叩かれるし。
とにかくこの作品はアクション映画ではありません。アクションを期待しないで観れば見応えある作品なのでは。

ちなみに
「リーサルウェポン」のダニー・グローバーが無名時代に この作品に出演していたのだが、出演シーンは 全カット されてしまったらしい。
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