Hasuki

ルディ/涙のウイニング・ランのHasukiのレビュー・感想・評価

5.0
「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。」

鑑賞後、真っ先にこの聖書の一文を思い出した。マタイによる福音書7章7節。ノートルダム大学も聖十字カレッジもカトリックの学校ってことで、映画の節々にキリスト教的要素を感じた。この言葉は劇中に登場した訳では無いが、まさにルディ・ルディガー嘘のような実話のタイトルには、この聖書の1文が相応しいように個人的に思う。私自身、カトリックの学校に在籍していることもあり、聖書やら聖歌やら触れる機会が多く、「あ、あのお祈りか」などと心当たりのある言葉は多かった。

親友の死をきっかけに家を飛び出し、大学に直接押しかけたルディ。正直、普通の発想では無いし、あまりに無鉄砲すぎるが、この行動があったからこそ、彼はノートルダム大学に入学できたのだ。まさに、彼は求め、探して、門を叩き、その門は見事に開いたのだった、、。

がむしゃらに真っ直ぐに夢を追う人間ってなんでこんなにかっこいいんだろう。「証明は自分のためにするもんだ」って言葉、これもグッときたなぁ。誰しも自分を認めてもらいたいという思いはある。しかし、大事なのは結果ではなくその過程。27秒間、試合に出たことも大いに価値があるが、その27秒間の試合に出るまでのルディのたゆまぬ努力こそ本当に価値があるんだろう。

私にも夢があるけれど、ルディのように夢に対して誠実にひたむきになれているだろうか。どこかで諦めてはいないだろうか。行き方や目標との向き合い方について考えさせられた。
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