ヘラルドスクエア

真昼の欲情のヘラルドスクエアのレビュー・感想・評価

真昼の欲情(1958年製作の映画)
3.4
アンソニー マン監督らしからぬシェイプアップされた映像が特徴の作品。
ちょっとした突然変異、最高です。
地面に掘られた穴の底との高低差を多用したり、人物をなめるダイナミックな構図は今さらながらハッとさせられます。
これにおネエちゃんのダイナマイトバデーが登場して一層盛り上げます。
監督お得意の西部開拓物は当然のこととして、しかし本作にはフロンティアスピリットなどの夢物語はかけらも語られません。
もはやテーマはリアリズム。
画面、手法といい役者の使い方までイタリア ネオレアリスモの影響は大きいですね。
今どきの視点からだと、女性のエンパワーを正面から描いた、ハリウッドにおける最も早い段階の作品と言えるのかもしれません。