午後

あこがれの午後のレビュー・感想・評価

あこがれ(1958年製作の映画)
3.5
スカートを風に靡かせながら颯爽と自転車を漕ぐベルナデットの姿ばかりが目に焼きついた。少年達の張ち切れんばかりの活発な動作や、望んでも届かないあこがれに対する素朴な憎しみ。そして少年たちは無益な復讐を企てる。幼い彼らには、大人の足を引っ張ることしたできないからだ。彼らの無邪気な悪意は、それが成就することは願っていなかった。むせかえるような緑が、恋の歓びに溢れて、スクリーンの中で永遠になっていた。映画の中の、あるいは映画の中の映画の中の男女は、しきりにキスをしていた。
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