くりふ

あこがれのくりふのレビュー・感想・評価

あこがれ(1958年製作の映画)
3.0
【悪童日記】

U-NEXTにて。トリュフォーの実質デビュー短編。

どっかで一度、見たなあ…と思い出したが、まったく心に刻まれていなかった。

その理由はいま再見してよくわかった。主人公が子供(たち)だが、子供心を描かず、説明しているから。

潔いといえばそうだが、子供の演技をまるで信用せず、ナレーションで済ませている。これでは、私にとっては、まるで心に響かない。

あと、時代だなあとは思うが、女性を一人の人間としてではなく、動くラブドールのように描いている。

それは子供の視線だから、とはわかるけれど、ここでの子供は生身の人間に見えないから、人形に人形を重ねたように感じてしまう。映画を見終えても、心はずっと平熱のまま終わる。

モノクロ映像は単純にさらりと美しいです。眼は飽きませんでした。

<2024.5.4記>
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