【悪童日記】
U-NEXTにて。トリュフォーの実質デビュー短編。
どっかで一度、見たなあ…と思い出したが、まったく心に刻まれていなかった。
その理由はいま再見してよくわかった。主人公が子供(たち)だが、子供心を描かず、説明しているから。
潔いといえばそうだが、子供の演技をまるで信用せず、ナレーションで済ませている。これでは、私にとっては、まるで心に響かない。
あと、時代だなあとは思うが、女性を一人の人間としてではなく、動くラブドールのように描いている。
それは子供の視線だから、とはわかるけれど、ここでの子供は生身の人間に見えないから、人形に人形を重ねたように感じてしまう。映画を見終えても、心はずっと平熱のまま終わる。
モノクロ映像は単純にさらりと美しいです。眼は飽きませんでした。
<2024.5.4記>