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33号車応答なしのLEONkeiのレビュー・感想・評価

33号車応答なし(1955年製作の映画)
2.5
昭和30年東京…人ごみ賑わうクリスマスイヴの夜に1台のパトカーはイルミネーションに彩った街並を掻き分け、真っ暗で真っ黒の舗装も間々成らない車道を静かに朝まで走り続ける。

生真面目で若い警官〝池部良〟とベテラン警官〝志村喬〟がコンビを組み、パトカー33号車を警察本署からの無線連絡を受けながら夢遊病者のように街を徘徊する。

ヒロポン常習者、一家心中、暴力キャバレー、オカマとパンパンの喧嘩、ポン中のキチガイ…。

なんとも言えない深みのある味わいを醸し出すベテラン警官役〝志村喬〟は、冷静沈着そして気さくで恍けた調子で若手警官を宥め諌めながら助手席に緩く腰を据える。

後半は少し安っぽいドタバタ劇な展開になってしまうが、当時の社会風潮や慣習と様々な人間模様が垣間見れる一夜の東京物語..★,
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