サイズがアリ並に小さくなったりするヒーローが大活躍して…違う！
これ、アントマンじゃなくて、アルトマンだ！
…どうしてもやりたかったんです。満足です。
移動米軍外科病院=M.A.S.H.を舞台に、アドリブによる演出、演技を盛り込んだブラックコメディ。
公開当時、米国はベトナム戦争の只中。映画の中では朝鮮戦争ですが、戦争を徹底的に茶化した内容に、アメリカ陸軍は実際に圧力をかけようとした、なんて逸話もあるようです。
主要メンバーの軍医三人は、ちょっとでも戦場に戦場たる雰囲気を持ち込もうとする人間に嫌がらせを仕掛けます。
その手口は悪辣です。ユーモアでは済まされないレベル。
彼ら以外の登場人物も大体において彼らと同様で、戦争に対する冷笑的な態度を崩さない。
次々に送り込まれる傷病者をいくら頑張って治療しても、戦争が終わらない限り状況は変わらない訳で、まともな神経ではいられない。結果、こういうナンセンスな態度を取らざるを得ない、という事でしょう。
反戦を表立って唱える事が難しい時代に、戦争の不条理をブラックな笑いで告発した、という意味合いで価値のある作品だと思います。
…ここからはあくまで個人的な好みでしか無いです。あんまり楽しくなかったかな…。
微妙に折り目正しいというか、生真面目というか。自分にセンスが足りないのかな。
アルトマン作品、全然観てないんでね、これから観て、改めてこの作品を考えたい。
…ついでにアントマンも！
