ナナシ774

ワン・デイ 23年のラブストーリーのナナシ774のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

物語の特徴として、アン・ハサウェイ演じるエマとジム・スタージェス演じるデクスターのふたりの、ある1日にフォーカスして、それを23年分見せていくというもの。
その発想は良いと思います。
ですがそれが効果的だったかどうかと聞かれると‥‥‥。

なんでもなく終わる年もあったのはリアリティがあり良かったのですが、全く描写されていない年もあったのが気になりました。
だったら、いっそ10年分ぐらいに抑えた方が良かった。それなら一つ一つが薄く見えることもなかったと思います。

驚いたのはエマがコメディアン志望の男と付き合ってしまったこと。勿論、彼を想っていないのは明らかでしたが、だからこそビックリしました。

どなたかもおっしゃってましたが、デクスターにとってエマがここまでの存在になったのは、仲良くなっても結果として何もしなかったことでしょうね。
エマはデクスターが本当に自分を必要としているときを知っていた。本当に彼のことが好きで見続けていたエマだからこそ分かったことだと思います。
そして、ようやく結ばれたと思ったら‥‥‥また別れてしまうんですね。

この映画を見終わった後、あんまり悲しい気分にならないのは、彼女を失ってから立ち直ってくデクスターの姿を描いて終わったからだと思います。

この物語の主人公は勿論ふたりなのですが、どちらかというと始めはエマだと思っていました。しかし後半から、デクスターが主人公だったんだなと印象が変わりました。
もしキャストの順番を決められるのなら、1番目をジム・スタージェスにするでしょう。 

個人的に評価が難しい作品っていうのは、この映画のような普通と面白いの間にある作品かもしれません。
3点が普通、4点が面白い、だとしたら、どちらにすればいいのかすごく迷います。まぁ結局はどっちの印象が強いかってことになりますが‥‥‥。
う~ん、少しあっさりしてたかな。もうちょっと心にくるものがあったら4点にしてたんですけどね。
そして2024年3月1日の今、評価している人数は62872人で評価は約3.6点。
そう!つまり、これはすごく納得のいく評価だと思います!この62872人の答えを信じていい!

ただ、あのラストの過去のシーンは本当に良かった!
最初の場面に実は続きがあったというあのシーンを最後の最後に持ってくるところは構成として一番良かったところであり、この映画で一番好きなシーンかもしれません!