Jimmy

二人の恋人のJimmyのレビュー・感想・評価

二人の恋人(1969年製作の映画)
4.0
酒井和歌子の未ソフト化作品🎥
森谷司郎監督作品。

映写機で海岸を走る恋人二人(酒井和歌子と加山雄三)の映像を見て涙する家族だが、その中に加山雄三がいるので、「恋人のうち女性=甲野美千子(酒井和歌子)は亡くなったのだな」と判る。

美千子の父親(中村伸郎)が「何万人に一人という病気だったのだから…」のセリフから病死だと知る。

この中で驚くべきは、池内淳子である。「ショートカットのモダンガール役」は珍しいのではないだろうか。

しばらく話が進むうちに「酒井和歌子は、冒頭フィルムにしか出演していないが、このままでは終わらないよね」と思いながら観ていると、映画館の受付係の女性役=坂本光代として酒井和歌子が二役で登場。

できる兄(加山雄三)とできの悪い弟(高橋長英)を対比的に描いてはいるものの、弟も実は魅力的。
二人が「馬鹿野郎」→「馬鹿野郎」を繰り返すシーン、兄が「たまには俺にも親不孝させろよ」のシーンは、なんかホノボノする。

音楽でも『ブルーライト・ヨコハマ』が印象的。

映画タイトルの『二人の恋人』の意味は「兄(加山)からみた美千代と光代」(一人対二人)か「兄と弟からみた光代」(二人対一人)かと思いきや、意外な結末でタイトルの意味がわかる。

酒井和歌子が可愛い純愛ドラマで、楽しい映画だった。
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