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二人の恋人のkojikojiのレビュー・感想・評価

二人の恋人(1969年製作の映画)
3.6
1969年 監督は森谷司郎。東宝青春映画の巨匠かな。

 主人公は「ゆういち」。しかし「雄一」ではなく「悠一」。最初っから若大将を意識してる。だから、そっちの方にストーリーを考えるような仕掛けになっている。
 だって、最初の8mmの映像で酒井和歌子が「ゆういちさーん!」と口を動かせば、どうしても若大将でしょう。

 ところがこの映画は二枚目ではなくて、三枚目なのだ。
 加山雄三が辛い。

 悠一の恋人美千子(どうせなら節子にして欲しかった)は3年前に亡くなった。
 ある日弟次郎が美千子に瓜二つの映画館の受付譲光代に出会う。
 次郎は光代を兄に会わせるために奔走し、ついに二人は出会うこたに。
 悠一と光代は付き合い始め、トントン拍子で結婚まで行くかと思いきや…。

 なかなか一筋縄では終わらない映画だ。加山雄三青春映画なのにベッドシーンまである。
 見合い写真の相手は「内藤洋子」。
 貴方のタイプじゃないわねと友人役の池内淳子が言うシーンで笑わせる。

 この時代の流行歌。テンブダース「おかあさん」が、いしだあゆみ「ブルーライトヨコハマ」が突然流れ出す。これなんだ!変な映画だ。

 そしてラストが…。
 やっぱりねと思う人、えっーと思う人それぞれだろうが。

 森谷司郎もちょっと反抗したかったのか。わかない映画だ。
 因みに、封切り当時この映画を観た帰りは凄くさびしく感じたことを覚えている。

2022.12.08視聴-537
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