青二歳

オーケストラ!の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

オーケストラ!(2009年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

オーケストラのなりすまし…!ボリショイクラスだと絶対に大使館が絡むのであり得ないが…ちょっと面白い。来日するロシアのオケがなりすましだったらと妄想すると笑えます。
シャトレ座の経営難ぶりも面白いけどただ1週間前の契約とか絶対ない(チケットの前売りは半年前からが相場)。ボリショイクラスならなおのことムリがある。キャスト変更を稀に"緊急来日!"なんてコピーつけることもあるでしょうが、さすがに1週間前は聞いたことないヾノ´゚д゚`)ナイナイ
ただでさえ前半のゴタゴタがリアリティがないのに、後半パリについてからのゴタゴタも余計。そこは素知らぬお澄まし顔で揃ってよ…ただの不法就労じゃないか。ユダヤ人はどこでも商売始めるのね…それはそれで凄いことだと思うけど演奏会終わらせてからにしてよ…音合わせからハーモニーにたどり着くまでの間は…観てるこっちが血の気引いて気持ち悪くなります。

フランス映画ですが物語の核はソ連時代のユダヤ排斥。フランスも歴史的にユダヤ排斥あったし、またジプシーも出てきてますがヨーロッパ各国でジプシー弾圧&子供強制隔離とかあったし。そしてユダヤ人おじいちゃん(商魂たくましい)がピグミー族を引き合いに出して差別発言をする辺り色々と面白い。監督さんがユダヤ系フランス人なのです。
ついでにジプシーのネットワークと彼らの違法ビザへの抵抗感の薄さにびっくり。流浪の民だから…?そして西側から描くロシア像もいろいろとひどくて、特に共産党幹部の滑稽さ。66年人民大会…共産党得票率100%だって。その時代を夢見る熱いおじいちゃんです。
ユダヤ人演奏家をかばったとがで職を奪われたボリショイ劇場所属の指揮者&オーケストラ奏者たちは、音楽を取り上げられた無為の日々を30年耐えてきた…という設定なのに主要登場人物が若すぎましたね。30年前に楽団員で指揮者で…ということは30代超えているだろうからみんな60オーバーのはず…指揮者はずいぶん若くしてデビューしたんだな。
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