公衆便所のような密室に鎖で繋がれた２人の男とそこに横たわる死体。理解し難い脱出ゲームのような状況下から、徐々に全貌が明かされる「シチュエーションスリラー」という言葉を生んだ名作。
物語の黒幕となる"JIGSAW"は、従来の殺人鬼とは異なり「ゲーム」と称する生死を賭けた選択肢を与える儀式的な手段によって対象者（被験者）を追い込み「更正」を目的とする当時としてはニュータイプのサイコキラーであり、またその"JIGSAW"を限られた登場人物の中から推測することになります。
この類の作品では王道のミスリードから二転三転と裏切りがあり、物語は平凡な結末を迎えるＢ級作品と思いきや、ラストワンカットでその後多くの作品に影響を与える名作へと昇華します。「ラストシーンの衝撃」部門ではベスト３に入ります。
続編もそこそこおもしろいです。
