スギノイチ

動く標的のスギノイチのレビュー・感想・評価

動く標的(1966年製作の映画)
3.5
1966年にしてはかなり古風なスタイルに、ゆったりとしたペース。
推理モノとしてはつまらないが、登場人物達のさりげない所作に魅せられる。
「今ではデブ」と嘲笑される女優の寝顔に優しく別れを告げるニューマン。
仕事へ向かう夫を見送った後、作りかけの目玉焼きを潰す別居中のジャネット・リー。
足が悪いのか立つことも出来ないが、一切卑下することの無いバコール。

真犯人が誰かなんて途中からバレバレだが、それでもクライマックス、車中のニューマンと真犯人の会話が染み入る。
お互い、人生上手く行っていない者同士の焼け爛れたやり取り。
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