留

恋は緑の風の中の留のレビュー・感想・評価

恋は緑の風の中(1974年製作の映画)
1.0
変態家族 僕と両親

20分ほどで中断。家城巳代治って《姉妹》が素晴らしかったのに、この遺作ではどうしちゃったの?という恥ずかしさ。
主人公の佐藤祐介、時代もあるのだろうが気持ち悪い!
★中学二年生の男子、風呂から出て素っ裸で両親の前で裸踊りをして、後ろ姿で多分チンポの先の皮を剥いて父親に見せて『ねえ、お父さん。皮を剥くと白いのが出てくるんだけど病気?』なんて聞く。それを水野久美の母親がのぞいて『きゃー!』なんて叫ぶ。40数年昔の日本でもこんな奴らはいるわけねえだろ!脚本家、出て来い!!!
✖︎この直後がもっと強烈だった。息子はチンポを振り回して『お父さん、大きさ比べっこしよう!』とか母親は『お父さんの方が大きいわよ』息子は『お母さん、立ってるの見たことあるの?!』とか言い出す。ダメだ、見てらんない!
✖︎3日かかってやっと見終わったが、比べっこの後がさらに酷くなる。息子は突如母親を押し倒しキスする。母親も息子の背中に腕を回して応じる。水野久美さん、そんなことしないでよ!母親は息子をまだ子供だと思いたがっているが、息子は母親に女を感じ・・・るか?そういう母と息子の関係もあるんですか?というか、この映画からはまったく納得できない展開でしかない。で、母親はその晩、夫に『オナニー教えてやってよ』などと頼む。
✖︎全体見て思うのは、主人公の母親への愛情と原田美枝子への好意がきちんと描き分けられていないのだ。同級生の原田がそんなに好きでいて、なぜ母親を押し倒す?同年代の異性を好きになったら母親は卒業だろ、普通。
周りの母親達の無理解や高校進学、内申書等、やたらとぶち込んで脈絡もなく繋げていくので見ていて頭が痛くなる。
✖︎プールに母親と2人で泳ぎに行く、電車で酔っ払いに絡まれる、林の中で不良に絡まれ原田が犯されそうになる、って本当に必要だろうか?
✖︎一番ひどいのは転校する原田を残すために中学生達が廃屋を飾り付けて住めるようにするシークエンス。こいつら馬鹿か?14歳だったらもうちょい思考力あるだろうに。電気ガス水道トイレもない小屋に、ダブルベッド運んでぬいぐるみ飾れば人間が住めると思う中学生って、日本は終わるよ!
✖︎佐藤祐介を前から好きだった女の子が訪ねて来て、『私をあげる』と突然上半身裸になる。佐藤は一瞬抱きしめてすぐ離れる。これもよく分からん!こいつは原田美枝子(松島さん)が好きで、彼女からの電話を受けて母親に『松島さんの声聞いたら勃っちゃった』などとほざくくせに。
✖︎ラスト、雨の中小川の両岸を歩いて行く佐藤祐介、原田美枝子の姿で終わる。ポカ〜〜〜ン!

家城巳代治の汚点としか言いようがない、強烈な愚作。
いえきひさこ の脚本が原因である。アリスの音楽もくさい。
留