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スピードのmuscleのレビュー・感想・評価

スピード(1994年製作の映画)
5.0
人生ベスト。一番人生で見てる映画かも。

エレベーターという装置は正しいタイミングで降りなければ身体が切断される。エレベーターを降りる時に人生の尺度を考える奴はいない。つまり考えるべきじゃない時に人生を考えたキャラクターは(=時間の尺度と身体を合致しそこなった人は)身体を切断させられる。デニスホッパーはそれを理解していたはずなのに最後に自ら人生を説く側にまわってしまい、頭部が吹き飛ぶ。すべてが比喩的に見えてくる。バスから切り離されること、監視カメラをループさせることで時間から切り離されること、地下鉄の車両から切り離されること、危機的状況で結ばれたカップルのクリシェから切り離されること。キアヌ・リーブスはデニス・ホッパーになってしまう未来を断ち切れるかどうか。『マトリックス』みたいなテーマの映画に見えてくる。

これとツイスターのときのヤンデボンは無敵。正しくバーボーベンがハリウッドで下品さなしに昇華されてる感じ。
あととにかく脚本がずっと素晴らしい。
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