上海十月

動乱の上海十月のレビュー・感想・評価

動乱(1980年製作の映画)
2.0
追悼岡田裕介で再見。やはり面白くない。東映な感じがしない無味無臭な作品。シナノ企画と提携なんで前売り見込める公明党方式映画。映画がタイアップでしか公開できない時代の作品だ。笠井アナが岡田裕介にインタビューしている番組で自身の映画ノート高2で100点満点で90点をつけている。(感想は、人それぞれ)
高倉健と吉永小百合の初共演。両方のファンも悩ましい戦前の話で嬉しいのかなぁ。この年代は、邦画各社とも二本立てを止め一本立て興行に転換していた時代です。プログラム・ピクチャーは、にっかつのみとなった時代。高倉健、吉永小百合ビックな組み合わせでこの殺伐とした内容。脚本の山田信夫は、「戦争と人間」にも関わっているがこの作品は、10億かかっている割にストーリー、セット、スケール感ともにひどい。北方の警備の戦闘シーンなんか、相手が見えないので日本側だけで右往左往している様な・・・当時の中国の日本人街や2・26事件当時の東京の街並みを再現しない限りスケール感はでないでしょう。話は、三島の「憂国」な感じもいれつつ、さしたる盛り上がりも無く終了。見ていて「仁義なき戦い」のような陸軍皇道派と統制派の派閥抗争劇にした方が面白かったのではと感じました。吉永小百合の役目はなくなりますが。久しぶりに再見してやっぱり駄作だったと実感する映画でした。(DVD屋の棚にあったのでつい、出来心で見てしまいました。)
上海十月

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