滝和也

オーシャンズ11の滝和也のレビュー・感想・評価

オーシャンズ11(2001年製作の映画)
3.9
00年代に蘇る
ケイパー(強奪)映画(^^)
オールスターキャスト
により、新たな主流に(^^)

「オーシャンズ11」

ケイパーものと呼ばれるジャンルは、古くはジョン・ヒューストンの「アスファルト・ジャングル」、キューブリックの「現金に体を張れ」等50年代からあるジャンルなんです。所謂チームによる強奪過程を中心にお話が展開されます。その後、ルパン三世に影響を与えた「黄金の七人」とか(^^) その中で60年に作られたのが「オーシャンと11人の仲間」と言う当時ショービジネス界を席巻したフランク・シナトラを中心としたファミリーによる作品。このリメイクがこの作品なんです。

この古くからあった王道ジャンル、プロットに目を付けたのが、ジョージ・クルーニーとソダバーグ監督。仲間内で何か楽しいことをやろうとして作られたのは有名ですよね。

故にプロットとしては新しいものではないのですが、基本を外さず作られており、全てがアップデートされ、新しいテイストの映画ができています。

1つ目はやはり強奪作戦の面白さ。ケイパーものの肝であり、ハラハラする展開は必須。ちょっとしたミスが死に繋がる作戦を余裕とユーモアを持って展開する訳です。

更に現代的になった保安装置を如何に突破するかを各キャラクターの書き込みにより上手く分担してます。まぁ勿論今見ると綻びはありますが。例えば停電させるための電磁波発生機。ベガス中を停電させる電磁波なら携帯や保安装置は全て1発アウトですからね(笑)それも愛嬌というものです(^^)

更に2つ目はキャラクターと配役。強奪ものは基本悪人が主役なんです。ただ今作はオールスターキャストなので、その辺は台詞くらいで皆さん、チームの味方になりますよね。実は敵に大物アンディ・ガルシアを持ってきていますが、彼が庶民に悪事を働くシーンは一つもないんです。でも敵に見えるのは台詞と味方チームがクルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン等がいるからですよね。

彼らがそもそも友人や仲間で楽しい雰囲気で和気藹々と演じたのも成功の一つですよ。余裕あるユーモアを持ったスタイルで、ラスベガスを舞台として演じ、新しいオシャレな娯楽映画を生み出しました。また原典とラストがこのスタイルのおかげか変わってます。どちらも良いんですが(^^)

今見てみると、駆け出し役をマットが演じていたり、ケイシー・アフレックが更に台詞が少ない役だったり、時代を感じます。しかも大事な場面で古いガラケーがでてきたり、ポケベルの台詞があったり、00年代なのに時代を感じたりします。ただそれも映画の楽しみ方(^^)その時代、時代に合わせて楽しめるのが良さですよ(^^)

後、今回、ああエリオット・グールド出てた!と気付きました。最初見たときは全然意識なく(笑) 監督がロンググッドバイのファンだそうで(笑) 

最後に、日本人が一番このジャンルにうるさい気がします。だって毎週やってましたし。更に年一でスペシャルも。更に映画も。絶対に見たことない方の方が少ないはず。

ルパン三世ですよ。オシャレでユーモアあって格好良くて女が好きで泥棒さん(笑)

追伸 因みに音楽も、洒落てました。プレスリーのあの曲。後に缶コーヒーのCMで使われてます。大好きです(^^)
滝和也

滝和也