「失われた時を求めて」は思春期の頃に何度も挑戦したけれど、どうしても読み進めることが出来なくて挫折した本。
ジェレミー・アイアンズが、かなりめんどくさい男。経験をしつこーく質問攻めしたり出かけるなだとか全部君の為だ、とか。恋に陥った愚かさが上手い。
ヒロインのオルネラ・ムーティさんは、ジェレミーさんがあんなにとち狂うほどの女かなー、たしかにエッチなお顔していますが。
上流階級の衣装、特に男性の着こなしがすてき。
アラン・ドロンも出てます。「私が好む夜を君は嫌う」って恫喝するところ、ただフラれて逆ギレしているだけなのに、なぜかかっこよかった。
監督は、ブリキの太鼓の人なんですね。馬車や社交界の様子がありありと撮られています。映画としてはおもしろいタイプの作品ではありませんが、終盤に向けてのジェレミーさんの変化は、理由はよくわからないけれど胸を打つものがありました。
