みーたん@映画初心者

アーティストのみーたん@映画初心者のレビュー・感想・評価

アーティスト(2011年製作の映画)
3.0
たまたまケーブルテレビの映画チャンネルで流れていたので観たのですが、アカデミー賞とか、このサイトの評価の高さとかから大分期待しすぎちゃったみたいです。ちょっと残念。

サイレントからトーキーへの変革とラストのタップという作りだけで見てしまうと、雨に唄えば(というかジーンケリーのダンス能力)には絶対に勝てないし(ラストのタップが音楽と全然ずれてたのですがこれはテレビで見たから?)
でも、一度はアーティストを目指したことのある身としては主人公の栄光と没落の様には恐怖感や共感を覚えるところは多いにあり、火事のシーンは涙が出ました。

俳優さんはジャン・デュジャルダンはサイレントの中でも妙な誇張や説明的な感じが無く、彼からにじみ出る感情がサイレントの作りにマッチしていました。運転手役の人も良い感じです。
ベレニス・ベジョは小さな顔に大きな目と口が印象的で、見た目の感じは当時の女優のような輝きを放っていたし、笑顔がとてもチャーミングだったのですが、芝居がちょっと残念でした。サイレントと言うことを意識しすぎてしまった/させすぎてしまったのかな?彼女の芝居は身ぶりの割に見えるこころが小さいように感じました。
サイレント映画やパントマイムが好きで小さいころから何度も見ているので、そういった芝居が気になってしまいます。

モノクロならではの美しい光や色の使い方、ラスト数分はとても印象的です。
写真の勉強と同じで、日本の俳優や撮影スタッフも作りこみの足りないテレビドラマからスタートしないで、まずはモノクロ・サイレントを撮ってみたらすごく実力つくんじゃないのかな・・とか上から目線。