だすぷーちん

華の乱のだすぷーちんのレビュー・感想・評価

華の乱(1988年製作の映画)
4.3
略奪愛の末に、結ばれた旦那様は、とんでもないクズ男だった!

カリスマフェミニスト作家、与謝野晶子。震災、戦災、言論弾圧、更なる道ならぬ恋の渦に翻弄されて酷い目に遭う!

     ※ ※

世にこれと知られた、リベラルにしてフェミニスト、与謝野晶子さんのお話です。
不倫女と世間から罵られても、晶子は文芸の師匠、与謝野鉄幹と結ばれ、11人の子供に恵まれましたが、鉄幹は、うつ病を発症、戦力外状態になり果てます。

文筆業を続けて、必死に与謝野家を守る晶子。
生活に疲れた晶子に、ふと出会った、作家、有島武郎の存在がどんどんどんどん大きくなっていきます。

それに反比例する様に鉄幹は、どんどんどんどんダメ人間に成り果てていきます。

仕方がないなあ。

大胆かつ、ドラマチックな生き方をした晶子でしたが、この映画では、道ならぬ恋に悶々となる淑女として描かれています。

ここらへんは、深作欣二監督らしからぬ演出かもしれません。

大変な時代に頑張ったんだよね、晶子……。

在りし日の、凛とした松田優作がみられる貴重作です。
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